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  床ずれ(褥瘡)と漢方薬


(2009/04/29)

床ずれと漢方薬.jpg床ずれは正式には褥瘡(じょくそう)と言います。恥ずかしい話ですが、私は若い頃「じょくそう」ではなく「じゅくそう」だと思っていました。それほど若い年代にとっては馴染みが薄く、介護などの経験がないとなかなか実感をしにくい病気です。しかし寝たきりの方には深刻な問題となります。一度床ずれが生じてしまうと治りにくくなる場合も多く、またどれだけケアをしていてもすぐに発生してしまったりと介護者の頭を悩まします。

床ずれは、同じ体位で長時間放置した場合だけに発生すると思われがちですがそうではありません。患者さんの栄養状態や、汗、尿や便の漏れ、浮腫などとも関係が深いのです。病院でのケアはもちろん必要ですが、プラスして漢方薬を服用することが出来れば、さらに改善が早くなる可能性があります。

床ずれの際にもっとも重要視すべき中医学的問題は「お血」に関してです。「お血」とは血行不良のことであり、体を動かさなければ「お血」は極めて早く進行してしまいます。「お血」により新鮮な血が患部に届かずに、結果として皮膚に栄養が行きわたらずに皮膚が壊死してしまうのが床ずれなのです。よってまずは「お血」状態を改善することを第一に考えます。もちろん体位変換も大事ですが、それだけでは「お血」はなかなか改善しません。そのような時は漢方を検討すべきでしょう。
具体的には「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」という「お血」改善のお薬が候補となりますが、患者さんの体質に合わせてお薬を選択することが重要です。

また、床ずれが起きた時には「気血」不足も疑います。簡単に言えば栄養不足であり、食欲などが落ちてしまっている時などはもちろん、そうでない時も体の消耗を疑い、漢方で「元気」をつけることを考えても良いでしょう。なお「気」が不足すると多汗になるという中医学的な考え方があります。そして、その汗も床ずれの原因となります。
具体的に「気」を高めるお薬としては、「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」や「星火健脾散(せいかけんぴさん)」などを考えます。

さらに患部ケアとしては古くからの漢方軟膏である「紫雲膏(しうんこう)」が劇的に効く場合もあります。まめに何度も塗りこむことが重要です。


床ずれは厄介な皮膚病の一つです。しかし体全体から病気を治すという視点で考え、漢方の服用を検討してみてはいかがでしょうか。床ずれの問題だけでなく、体調のアップにもつながると思います。

 

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